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K2

ヒマラヤつながりで、図書館から、K2に関する本を借りてきました。

その名も・・・

「K2非情の頂 5人の女性サミッターの生と死」ジェニファー・ジョーダン著(山と渓谷社

K2と言えば、8,611mの世界第2の高峰。4人に1人が命を落とすというトンデモなく難しい危ない山。そして未だ誰も冬季登頂を果たしたことがないそうです。

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2004年の時点で、そんな厳しいK2山頂に立った女性の数は全部で5名。

そして登頂を果たした5名全員が、下山中やその後登った他の8,000m級の山で命を失っています。(その後2006年に日本の小松由佳さんが、日本人女性で初めて、世界の女性としては8人目として登頂。2011年にはオーストリアのゲルリンデ・カルテンブルンナーさんが登頂に成功しています。)

その5人の女性に興味を持った著者が、リサーチして書いたのが本書にあたります。そこには、彼女たちが「どういう経緯」「どんな思い」でK2という山に挑んでいったのかが記されています。

読み進むと、彼女たちそれぞれが、異なる形でK2にかかわってきたことが分かります。まさに人生いろいろ・・・。

凡人には「なぜ、いろんなものを犠牲にしてまで立ち向かっていくのか?」と思う部分が多いです。でも、きっと本人にしかわからない「見えざる力」に魅かれ、あらがえなかったのかなと思います。(もしかすると本人にもわからない力が働いていたのかもしれません。)

5人に降りかかった悲劇に共通するのは、やはり自然の強烈な怖さ。数え始めるときりがないですが、印象に残ったのは・・・

  • とんなに山に慣れたエキスパートでも、高度8,000mの世界(いわゆるデスゾーン)ではその場所ゆえに、空気も薄く正確な判断が出来なくなっていき、体力も消耗していく。(何しろ身体の細胞がどんどん死んでいく世界)
  • 山頂に立てても喜びはつかの間で。下山は更に過酷。難所満載で気を抜くヒマもなく、天候がちょっとでも悪化すれば状況は更に酷くなる。最悪下界には二度と戻れない。

・・・という点。これは、この前観た映画「エベレスト 3D」(1996年の大量遭難の話)とも共通しています。8,000mの山々は、やはり神の領域。絶妙なバランスが取れたほんの一瞬しか、山の神様は微笑んでくれないようです。

背筋の寒くなる部分の多い本で、途中で「もう今日は怖いからこの辺で」と本を閉じることも何度もありました。本の厚さは3.3cmもあり、読みごたえたっぷり。私は、テレビ見ないで一週間程かけて読んでみました。

夜の長い晩秋に、たまには読書でもという方にオススメです。 

それにしても1座だけでも大変なのに、14座全部登った人達って、本当に神に選ばれし人々という気がします。恐るべし!

★おまけ

①K2に関する情報(ウキペディア)

https://ja.wikipedia.org/wiki/K2

②1954年に初めてK2登頂に成功したイタリア隊の様子を描いた映画。2014年に公開されていますが、予告編は今でもYou Tubeでみれます。

映画『K2~初登頂の真実~』予告編 - YouTube

※上記はDVDが出てます。