山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

南アルプス 仙丈ケ岳 後編(長野県)

さて今回は「仙丈ケ岳」への登山本番のお話です。

はじまり、はじまり~。

★山行日:2013年7月21日(日)

★天気: はれ のち 雨

★コース

北沢峠→藪沢大滝ノ頭→小仙丈ケ岳仙丈ケ岳(標高3,032m)→仙丈小屋→小仙丈ケ岳→二合目→北沢峠

行動時間: 11時間50分

★実際の様子

人々が寝静まった午前3時・・・

オバちゃん軍団が、スーパーのレジ袋をガサゴソ、ぺちゃくちゃおしゃべり、更には寝ている人達がいるのに、お構いなしにそこら辺をヘッドライトで照らし始めました。

「あ・・・あれは憎しみの光だ。・・・あれは、光らせてはいけないんだ!」

ガンダムアムロ君ではないですが、思わず叫びたくなりました。オバちゃん軍団の行動が、寝ている人の反感と憎しみを生み出し、ケンカ勃発寸前。本当にやめてほしい。

それとは対照的に、スクール生達は物音立てずに起きだし、小屋の外に集合。

装備を整え、まだ真っ暗なのでヘッドライトをつけ、4:10に北沢峠をあとにしました。

登山道をヘッドライトをつけて歩くのは、初めてでした。樹林帯を歩くので、やはり足元が暗くてはっきりしない。なので、どうしてもスピードが遅くなりがち。嫌だなと思っているうちに、4時半位になると段々周りが白んできました。

5:30に標高2,195m地点に到着。少し休憩。

そしてそこから更に進んで、藪沢大滝ノ頭に到着。時刻は7時。

歩いていた道を振り返ると猛々しい甲斐駒ケ岳が見えました。

甲斐駒ケ岳 

そして南東には富士山が。

南東 富士山

ここから藪沢小屋を経由するコースを当初予定していましたが、今年は雪のため、そのまま稜線を歩いて小仙丈ケ岳に向かうことになりました。この先は森林限界です。

人が沢山の稜線

 ちなみに、登山道の横の山肌にも、7月だというのに雪が残っていました。

雪が残っている

 8:10過ぎには、小仙丈ケ岳に到着。ここからは、仙丈ケ岳のカールが見えました。ちなみにカールとは、「 氷河の浸食により椀状にえぐられた谷」のことです。そこにも雪が残っていました。

仙丈ケ岳カール

 標高が上がり、富士山がさらによく見えました。あの山に昨年登ってからそろそろ1年。早いものです。

そして富士山と来月登る北岳(日本第二位の標高の山)の両方を拝めるのも、今回の登山の魅力。(写真)

富士山と北岳

更に稜線歩きをして、10:05には仙丈ケ岳(標高3,032.6m)に到着しました。振り返ると歩いてきた稜線、そして甲斐駒ケ岳鳳凰三山も遠くに見えました。

甲斐駒と鳳凰三山

しばし休憩をしていると、岩と草の間を雷鳥の親子が歩いているのが目に入ってきました。雷鳥は、本当に岩の間を歩いていると体が保護色なので、わかりにくいです。写真を撮ってみましたが、やっぱりよくわからない。

雷鳥

ここから先は、いったん仙丈小屋まで行き、もと来たルートを小仙丈ヶ岳~藪沢大滝ノ頭と戻り、二合目からは、バスの時間もあるので、行きとは異なるルートをとりました。

二合目を過ぎると、雨がパラパラ降り始め、急ぎ足で北沢峠へ。長衛荘前のバス停に着いた時には、15:00になっていました。

★感想

南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ケ岳高山植物もかつてはかなり見ることができたそうですが、鹿が増えて食べられたり、多くの人が山に入るようになり、他のメジャーな山同様に少なくなっているそうです。う~む残念。

今回は、行動時間が、11時間を超えたせいか、今までの山行よりもかなり歩いたという感じがしました。歩ききった時には、達成感がありました。

やはりこの達成感、そして大自然、一緒にあるく仲間がいるからこそ楽しむことが出来るんだと思った今回の山行でした。 

(使った地図)

昭文社山と高原地図北岳 甲斐駒」

国土地理院 地形図