山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

「雪山でのリスクと対応!」についての机上講習!

2014年3月13日(水)は、仕事が終わってから、また「雪山」についての机上講習に出ました。

どうしてかというと、あと2回雪山に行く予定なので、もう少し知識を増やそうと思ってのこと。

今回習ったのは、大きく分けて次の2つ。

①雪山での生活

②雪崩について(リスクと対策)

1つめは・・・

- テント設営はどこにしたらいいのか?(雪崩や突風に影響されないところに設営する)

- 水を雪で作る方法(結構時間がかかるので注意が必要)

- 状況によっては、雪洞を作る。(今は緊急避難時に使われることが多い。作るのには3人用で2~3時間かかる)

‐ 服や小物を濡らさないようにする必要がある(低体温症につながる)

・・・というものでした。

今のところテントを持っていないから雪山でいきなりテント泊はないので、「ふ~ん。そうなんだ」という感想。

雪洞の方は、万が一のことを考えると聞いておいた方が良い内容でした。

2つ目の雪崩については・・・

かなり真剣に聞きました。

雪崩は、大きく分けて3種類:

表層雪崩

雪崩の事故はこれがほとんど。雪が降ってしばらくすると、夜間の放射冷却と昼間の太陽光線などで雪面に氷の結晶ができ、薄い皮のようになります。この部分が弱層で、その上に雪が大量に積み重なると、その重みで弱層が破壊されて、表層雪崩が起きます。

全層雪崩

3月を過ぎて気温が上がり、自重に耐えかねた雪面全体が一気になだれるのが全層雪崩

例えば、群馬県谷川岳では、全層雪崩が多く発生する時期(4月のある時期から5月の中旬位)には、毎年谷川岳遭難防止条例で、危険地帯は入山禁止になるそうです。

③ブロック雪崩:

5月から6月になると雪がほとんどなくなるけど、溶けた雪がブロックとなってひっかかっている状態になっていることがあります。これが時に崩壊して事故になるそうです。落石に近く、当たったらひとたまりもないというもの。

雪崩に関して言うと、雪山に入る以上は、それなりに知識がないと怖い。おまけにこのシーズン計画している2回の雪山のうち一つは、谷川岳。やはりそれなりに準備したい。

次は「雪崩のリスクを避ける」或いは「雪崩にあってしまった場合にはどうしたらよいか?」

①弱層テスト:

雪山に入る際に、雪を掘り下げて層を見ます。その中の脆いザラメの層が弱層。雪を円柱状に削って、弱層部分に圧力をかけるとその部分から剥離するそうです。テストをやってみてあまりにも状況が良くない場合には、ルートを変える必要があるんだって。

②雪崩の対策:

<巻き込まれる前に>

ビーコンとプローブ(ゾンデ棒)、そしてスコップを装備しておく。

<巻き込まれたら>

巻き込まれたら出来るだけ上に上がるようにして、埋まったら顔の前の雪を書いて、気道を確保。そして声を出して埋まったことを知らせる。

<仲間が雪崩にあったら>

1. ビーコンを捜索モードにする。(ビーコンで埋まった場所を探すことができる。)

2. 大体の場所がわかったらプローブ(ゾンデ棒)で埋没者をさがす

3. スコップで、埋没者を掘り出す

聞けば聞くほど怖い雪崩ですが、「やはり知っていては損はない。」「雪山行くなら当然知らないといけない。知らないことがリスクになる」ということを思い知らされました。