山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

レスキュー講習@三ツ峠 Day 1(山梨県)

2014年4月12日(土)~13日(日)は、「レスキュー講習」のために、山梨県三ツ峠へ向かいました。いつも行ってる登山学校の講習に参加できなかったので、その代わりに、たまに机上講習に参加しているアルパイン系スクールの講習に出てみることにしました。

 

大月で電車を富士急行に乗り換えると、どこかで見た男性が・・・。いつも行っているクライミングジムの会員さんでした。カラフルなウエアを着た多くの女性たちに囲まれて楽しそう。どうやらどこかにハイキングに行く模様。

 

一方、私が向かうのは、登山スクールで最初に「歩き方」を叩き込まれた懐かしの場所「三ツ峠」。今回はジャンル的には「クライミング系の講習」。

 

気付ければ私の山系の趣味は、いつの間にやらどんどんマニアックな方向に。頭の中では、こんな歌が流れます・・・

 

“ 君の行く道は~ 果てしなく遠い~

だのになぜ~ 歯を食いしばり~

君は行くのかそんなにしてまで~♪ “ ※1

 

「私は、一体何になりたいんだろう?」と楽しそうな彼らを見ていてふと思いますが、今やりたいことは、おばあちゃんになったらできないから、まあいっか。

 

ぼんやりしているうちに彼らは下車。列車は気づくと「富士吉田」から「ふじさん」という名前に変わった駅に到着。富士山がよく見えました。

 

富士山駅

 

河口湖駅で、ガイドさんと他の講習生達と合流。三ツ峠が近づくと、やはり雪が山の斜面にあるのが目立ちます。事前に、「2月の大雪の影響で、登山道に雪が沢山残っているので軽アイゼン持ってきてください」と言われたことに納得。

 

駐車場に車を停めて、そこから今回泊まる予定の山小屋「四季楽園」のある開運山方面に向いました。登山道は、4月とは思えないほどの雪。軽アイゼンがないと早く歩けない。

 

1時間半くらいで、今回お世話になる山小屋の「四季楽園」に到着。それにしても、2012年9月に登山スクールで2倍以上時間かけて登ったのがうそみたい。軽アイゼンつけてもそんなにかからない。

 

お昼を食べてから、午後はクライミングのゲレンデへ。

 

三ツ峠ゲレンデ方面

 

※1: 曲名:若者たち、作詞:藤田敏雄、作曲:佐藤勝 Performed byザ・ブロード・サイド・フォー。2014年のフジTVのドラマの主題歌で森山直太郎が歌ってます

 

★実際の様子(Day 1)

この日の講習生は、3名。私以外の2人は、マルチピッチの経験値も高く、その内1人は、2014年の夏は「穂高・屏風岩・東壁雲稜ルート」を目指し、「人工登攀」の練習をしに来た方。スキルが違いすぎます。

 

2日間講習があるのですが、この穂高の本チャンルートを登る予定の男性は、1日目しか講習に出ないので、初日は「人工登攀 やユマーリングの練習」となりました。

 

ビギナーは、私だけ!現場に来ちゃいましたから、もうやるしかない・・・。

 

No.1:「人工登攀」の練習

具体的に言うと、ロッククライミングで全く足場や手掛りのないときに、打ち込んであるボルトに、アブミ(エイダー)を使って登る練習。

 

そもそもアブミ(エイダー)に乗るのが大変。乗ってからも、アブミの足への巻き込みとかコツが必要で、上にあがっていくには「体幹」が弱いと全然できない。

 

でも無理やり課題を登って終了。はっきり言って、トップロープとかと違ってとても怖い。「落ちたら天国だわ」っていう恐怖感との戦いです。リードやった事ないけど、きっとこんな感じなんだろうな。

 

アブミの練習

 

No.2:ユマーリングの練習

「ユマーリング」とは、上からたらされたロープをシャクトリ虫のようによじ登っていく技術のこと。まずは「アッセンダー」という道具と「アブミ」を使って、ロープを登っていく練習をしました。これも「体幹」が弱い人は無理!

 

とりあえず、このパターンでも何とか完登。

 

でもここで安心してはいけません。「アッセンダー」が無い場合に、スリングとカラビナを使って、マッシャーを作ってそれで登る練習もしました。このマッシャーがくせもの。なかなか上にあがれません。悔しいので頑張って登りました。

 

No.3:1/3及び1/9による引き上げ法のシステムの作り方の練習

これは、岩場での「転落者の引き上げ」や「怪我人の搬送」の際に必要なシステムを作る練習。

 

このシステムは、ロープワークの知識とカラビナ・タイブロックなどの道具をつかってするので、ロープワークが分かっていないと、かなりややこしい。

 

No.3は、明日またするので、とりあえず見学オンリー。

 

そうこうしている間に、夕方になり、この日の講習は終わりました。

 

★感想

自分の「体幹の弱さ」を痛感。山で遭難した人をレスキューする隊員の皆様の体力とスキルの高さがどれほどなものなのか、素人の自分が半日で体験したことだけからもよくわかりました。

 

また夜は、引き上げ法のシステムでいろいろと使うロープワークが、よくわからないので、スリングを使って山小屋に戻ってから、更に練習をしました。

 

ロープワーク

 

それにしても、この日、半日ビレイしてたら、首が痛くなってしまいました。もう一日あるのに・・・。

 

★お役立ち情報

お世話になった山小屋「四季楽園」

http://www.mitsutoge.com/