山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

人はひとりでは生きていけない

術後2日目。この日は日曜日。松葉杖歩行を前日から始め、歩けるようになったし、家族に毎日来てもらうのも悪いので、この日は朝から一人ぼっち。

ベッドの上にずっといるのも疲れてしまうので、何とか気を紛らわせるために、松葉杖で歩いたり、iPhoneに入れた音楽を聴いたり、テレビでニュースを見たり、小説を読んで過ごしました。

静かに過ごしていると、相変わらず気持ちは、クライミングと山に向かいます。

入院していた2014年8月下旬は、天候不順で各地で大雨が続いていました。「登山スクールの同期生が槍ヶ岳に入る時期」や「先輩たちの剱岳への挑戦時期」と「私の入院時期」が前後していたはずなので、みんなのことがとても気になりました。

便利なもので、今どきの病院は、携帯電話で話をしない限り、病室でスマホやPCを使っても問題ありません。なので、SNSで仲間の様子を調べてみると、天候のせいでやはり様々なドラマがあった模様。クライミングも登山も、自然相手のスポーツ。天気が悪ければ、神様はそう簡単に登らせてくれない。

病院にいると、クライミングや山のことを話す相手はいないかと思っていたら、入院時に便利かと思い山で使うスタッフバック(小物入れ)や水筒などを持ってきたら、それがきっかけで、看護師さんと山談義になったりもしました。

そういえば、登山スクールの友人の中にも医療関係者多かったなあ。山に癒しを求めに来るのかな?

また、入院した病院の近くには、クライミングジムがあるらしく、お世話になった看護師さんの中にもジム通いをしている人がいました。彼女たちとクライミングの話をするのもいい気分転換に。

そんな感じで、でも何となく手持無沙汰に過ごしていたところ、ジムの友人の1人がお見舞いに来てくれました。柔道整復師の彼女は、怪我をした時に大変お世話になった人の1人。

指のトレーニングのボールをお見舞いに持ってきてくれました。

ボール

彼女からは、ジムのみんなの様子や最近行っている岩場の話などの近況を教えてもらいました。話を聞くと、「早く元気になって、下手でもいいからジムに戻りたいな」としみじみ思いました。

ずっとジムの友達とは会っていなかったので、本当にうれしかった。

怪我をして以来、あまり人と会うこともなくなっていたから気にしてなかったけど、身体的なダメージだけでなく、実際には精神的にもやはり無理をしていたのかな。

人はひとりでは生きていけません。やっぱり・・・。