山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

奥多摩むかし道(旧青梅街道)Part2

奥多摩むかし道」の後半。

いろは楓の巨樹の先に、道祖神があります。

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このすぐ近くに白髪トンネルがありますが、旧道は渓谷が続く狭い道を行かなくてはならなかったので、いまよりもずっと危なかったでしょう。
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先ほど虫歯観音につづき、こちらは耳神様。
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耳も複雑な構造で今でも治療が大変なものも多いから、昔はお祈りするしかなかったと思うと、耳鼻科に度々お世話になっている自分は現代に生まれてよかったと思う。

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ちょっと歩くと弁慶の腕ぬき岩。

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その少し先に白神神社。
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階段を上ると、

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目を見張るようなハングした石灰岩の下にお社があります。岩場に行くと、どこにでも大なり小なりのお社があるから、日本人にとって大きな岩は御神体としてあがめられる対象なのだと思う。

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不動の上滝が近づくと、頭上に道路とは異なる人工物。聞けば、これは小河内ダム建設時に敷設されたトロッコの遺構。ここ先時々この道を歩いていると出てくる。

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不動の上滝はこじんまりとした滝です。ここを過ぎるとひたすら歩きが続きます。

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槐木(さいかちぎ)の地名の由来になった「さいかち」の木。
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こんな感じの木です。地名の由来って、結構シンプルだったりする。福岡市内にも「六本松」というのがあったし。きっと都内の「六本木」も同じようなものかな?

槐木の過ぎたら、トロッコ廃線を今度は上から見ることができる。
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もう使われなくなったトロッコ廃線
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こんなに草が生えて、年月の流れを感じる。
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更に歩くと登山道は廃線のすぐわきに出ます。
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ふと見ると廃線の向こうの崖の上に「カモシカ」が静かにたたずんでいる。その姿は「もののけ姫」に出てくるシシ神様のよう。(でも「カモシカ」は、鹿ではなく牛仲間ですが。)

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もう奥多摩の街がすぐそこ、そろそろ「むかし道」も終わりなのに。最後に山の神様が見送ってくれたのでしょうか?少しすると何かを思い出したように去っていきました。

今回で人生3度目のカモシカさんとの遭遇でしたが、その姿になんだか不思議な気持ちになりました。
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このむかし道。最後は廃線を横切ります。

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反対側にはトンネルが続いています。トンネルを掘るのも大変だっただろうに。

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もう使われなくなった人工物。
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羽黒三田神社までやっとたどり着きました。

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神社まで行こうかと思いましたが、長い階段を上って更に先とのことなので、今回は時間の関係もあり、この階段を登ってみるところまでで。

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そこから少し下った「奥多摩むかしみち」の案内図のところで、道は終了。そこから奥多摩駅に戻り、この日のゆるハイキングは終了。短いし、登山という感じではありませんでしたが、奥多摩の歴史を知ることのできる良い道でした。一度は歩いてみる価値があると思います。

奥多摩むかし道(旧青梅街道)Part1

11月8日(土)快晴。この日は奥多摩へ。

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東京発6:31の特別快速ホリデー快速おくたま1号で青梅まで行き、そこからおくたま81号を乗り継いでやってきた。東京駅発だと早起きしても座って寝ながら来れる。
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青梅~奥多摩間の車両には「東京アドベンチャーライン」とあり、デザインもかわいい。山だけでなくよく見るとムササビ?らしき姿も描かれている。

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この日も奥多摩駅は人でにぎわっていて、

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奥多摩湖方面行のバスも行列。やはり人気のエリア。

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この日はお祭りがあるようで、ビジター向けに「わさびー」のステッカー(上記写真)に、お米とマリーゴールドの種の入ったプレゼントを配っていました。私もいただきました。それにしても特産のワサビがキャラになっていたとは知りませんでした。

さて、この日は奥多摩むかし道を歩く。この道は旧青梅街道と呼ばれていた道。この街道は小菅から大菩薩峠を超えて甲府に至る甲州裏街道で、甲州街道より8キロほど近道だったそうです。その中の現在の奥多摩駅あたりの氷川地区から奥多摩湖のある小河内地区を結ぶルートが、この奥多摩むかし道。このルート知ったのはもう10年以上前。山を始めた頃六ッ石山へ行こうと思った時にその存在を知り、ようやくこの日に来ることが出来ました。

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まずはバスで、奥多摩湖へ。
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青い空、奥多摩湖
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6月にみた時もそうだったけど、今年は雨が少ないからか水位が低い。ダムの向こうに御前山が見える。以前登った時は反対側から登って、山頂近くにカタクリが咲いていた。最後はこのダムに下りた。あれから一体何年たったかな?
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今日歩く北東方向の山を見ると、緑・黄色・赤と色のコントラストがきれい。先週行った赤城山よりも標高が低いから。ダムを10時に出発し、5分ほど歩いて、水根バス停が見えたと思ったら、猿が斜面を登って行った。姿が見えなくなっても声がする。
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大麦代トンネルが進行方向左手にみえたら、むかし道の入口。板の看板と、道を知らせる石の道標があるので、迷わない。その先を進むといわゆる山道に入る。
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といっても人家の横の狭い道を上がっていくので、この石の道標と、

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奥多摩むかし道」のぼりがないとわかりにくい。
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人家の横を少し登ると南側の山々が見えた。

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そこからすぐ水根観音を通過。

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更に進むと奥多摩湖の湖面が見える。
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登山道は時々集落や道路と交差する。
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道がわかりにくいところには、必ずこの石の道標があるので、よく見ていれば大丈夫。でも、話に夢中になって通り過ぎてしまう人もいるので要注意。この日もそういう人がいて、その場にいたガイドさんが親切に教えてあげてました。(いなかったら多摩湖に逆戻りでした)

民家の横を通り過ぎて、また登山道っぽくなると、青目立不動尊

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今は閉鎖され入れませんが、立派な建物があります。
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その先に進むと、小河内(おごうち)ダムが見えます。今は奥多摩湖で知られていますが、これを造るために東京の小河内村・山梨の丹波村・小菅村の945世帯が移転を余儀なくされ、87名の方が建設のために命を失っている。建設は、昭和13年11月に始まり、戦争による工事中断を経て、昭和32年11月完成している。
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神奈川県でも、2000年に宮ヶ瀬ダムが完成し、旧清川村のほとんどがダムの底に沈んでしまったことを思い出す。昔家族と一緒に車で通った道や、両親の写真にも会社の旅行で行ったきれいな渓谷の写真が残っていたけど、もうそこもダムの完成とともに行くことも見ることも出来なくなった。それだけでも切ないのに、自分の住んでいた村が湖の底に沈むなんて、どんな思いだったか。

電力開発や水源開発は多くの人のために必要だっただろうけど、そのために故郷を永遠になくしてしまったり、犠牲になった人たちがいることを忘れてはいけないし、感謝しなくてはいけないと思う。

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この美しい山々は静かに人々の営みを見てきたのだろう。

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11:10浅間神社着。

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奥多摩湖を出て1時間10分位たつのでここで立ち休憩。
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西久保の切り返し近くなると、ダムの壁が見えてきた。今まで沢山のダムをみてきたけれど、こんな巨大なものを作ってしまう土木建築技術ってすごいと思う。でもダムの耐用年数ってどれくらいなのだろう1960~70年代がダム建設のピークだったらしいけど、それを考えると、維持・補修にかなりの費用がかかるだろう。日本のインフラの老朽化は今後益々喫緊の課題として出てくるだろうな。
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そんなことを考えていたら道所つり橋が見えた。
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こちら昭和51年にできたもので、一度に2名しか歩いてはいけないそうです。昨年12月に渡った山梨県上野原市四方津近くの栃穴のつり橋に比べれば、状態はよいですが、でも地元の方は「歩かない」みたいです。まあリスクを考えると当然かと。

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ここからの景色は、上流側も、

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下流側も非常に美しく、癒されます。
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つり橋を過ぎると、見どころが沢山出てきます。

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まずは、「むし歯地蔵尊」。今のように歯医者さんがいなかったから、お祈りするしかなかったんでしょう。それにしてもなぜ「大豆」をお供えするようになったのかな?

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それにしても道のカーブを過ぎるたびに紅葉と青空に目を奪われる。
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今日はずっと下り基調で登山というよりハイキングというか、お散歩に近いけど歩いていて飽きない。たまにはこういうのもいい。

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次に出てきたのは牛頭観音。
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低いところにいらっしゃいます。

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その先に馬の水飲み場。その昔茶屋があったそう。
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縁結びの地蔵尊もあります。

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でも看板の上、頭上にあるのでよく見ないとわかりません。
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2つ目の「しだくら橋」に12:14到着。こちらも定員2名まで。

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こちらも渡ってみましたが、道所吊橋よりも揺れる。
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こちらの景色もワンダフル、ビューティフルですが、
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揺れて怖い~。おまけに探したけどいつできたのか不明。いつできたのかな?
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またむかし道に戻って歩くと、がんどうの馬頭様。でも看板はわかったけれど、馬頭様の姿がわかりませんでした。

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歩きながら頭上を見るときれいな紅葉。
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そうそうこのあたりの美しい渓谷は惣岳渓谷と言われているそうです。

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12:30惣岳の不動尊着。お参りをしてから、ここでお昼のおにぎりを食べる。ひなたは暖かいけど、日陰はやはり寒い。身体が冷えるのは嫌なので白湯を飲む。
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12:50に出発して、10分ほど歩くと「いろは楓」。

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西側からだとそれほど紅葉していないようですが、

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反対側から見るとかなりの紅色。日の当たり具合でこれほど変わるとは。

さて、ここまできてようやく「むかし道」の半分。後半はどうかな?

赤城山(黒檜山〜駒ヶ岳)

11月1日(土)連休初日。

日も短いから長時間歩くのは嫌だし、遠くに行くのも億劫。そんな困った時に丁度いいのが群馬の山。

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ということで、また群馬。高崎駅で「ぐんまちゃん」と「達磨さん」にサクッと挨拶して、
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朝8時半過ぎ駅の外に出ると風が寒い。「カカア天下にカラッ風」という言葉が頭をよぎる。

さてこの日のお題は、日本百名山の一つ赤城山(あかぎやま)。赤城山といえば、講談に出てくる国定忠治の「赤城の山も今宵限り」というおばあちゃん・ひいおばあちゃん世代から昔聞いた台詞くらいしか元々イメージもなく、また雪山の練習に丁度いい黒檜山も山始めてからずっと気になっていたけれど、なかなか行く機会がなく、気がつけば10年以上たってしまったので、行くことに。

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10時15分頃赤城神社着。風が強くて寒い。
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大沼にかかる橋をみてから、
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冷たいけれどお清めしてから、
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参拝。
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それから寒いので雨具の上を着てから、出発!
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10:47黒檜山登山口から登山道に入る。
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いきなり急登だけど、まあ前回の根本山に比べればかわいいものです。
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少し登るとさっきまでいた神社が眼下に。
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雲でわかりにくいけど、富士山も見えるそうです。
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この日は裾野しか分かりませんでした。
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12:24には黒檜山との分岐を通過。
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12:28黒檜山着。標高1,828m。
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三角点ここも削れてます。ちなみに赤城山とは黒檜山を含めたこの辺の山々の総称です。なので赤城山という名前の山は実はありません。八ヶ岳と一緒ですね。
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山頂は風が強くて寒いので、白湯を飲みながら、高崎名物ダルマ弁当をいただく。
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具が沢山入って美味しゅうございました。
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食べた後はちょっと先の眺めのいい場所へ。
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沼田方面はそこそこ見えたけど、北東方面は雲でよく見えず。それでも元々天気予報良くなかったから、ここまで見えれば上出来!

休憩して、13時駒ヶ岳へ向かい再出発。
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分岐のすぐ先にお社があります。

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ここから一度少し下って行くと、
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広い関東平野が視界いっぱいに入ってきます。
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東側を向くと筑波山と思しき山も。
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沢山低山が連なっています。
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下り切った鞍部で少し休憩。
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ここからまた駒ヶ岳に向かって登る。
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黒檜山に比べると楽ちん。
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14時丁度駒ヶ岳着。
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もう山頂付近は紅葉終わっているけど、
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いい眺め。
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浅間山も見えたし、
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まだ富士山の裾野も見えるし、
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秩父奥多摩、丹沢、
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中でも大山はやっぱり一番ハジなのでよく分かる。寒くなければ素晴らしい景色なのでもっと眺めていたいけど、風がツライ。
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駒ヶ岳から少し歩くとまた分岐。ここから下りて、
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14:56には登山口着。
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それから小尾瀬と言われている覚満ヶ淵へ。
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こちらも風情のある場所でしたが、とにかく寒いのであまり長居は出来ず。これでこの日の行動は終了となりました!

感想:こんなに短時間で登れて、素晴らしい景色が見えるから、深田久弥さんは赤城山百名山の一つに入れたんだろうと思います。また季節を変えて登るのもいいかな。

根本山@群馬県桐生市

連休中日の10月12日(日)朝6:57久しぶりに高崎駅にやってきた。ぐんまちゃんとダルマさんがお出迎えしてくれました。

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朝ごはんを食べる暇もなく、早起きして電車に乗ったので何とかこの時間に来ることが出来た。今回登るのは群馬県桐生市にある根本山。本当はこの3連休谷川連峰を縦走するはずだったけど、お天気が微妙でこの日だけが良さそうなので予定変更して登ってみることにした。
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登山口には9時前に到着。この山はミツマタの群生地で有名。その季節になると結構人が訪れるそうだ。駐車場に車が数台既にとまっていたけど、辺りに人影はない。行きに車窓から「熊注意」の看板があったし、大きな角の生えた鹿も一頭見かけた。当然、こんなマイナーな山に一人で来ることはなく、今回もこの山を教えてくれた強力な助っ人と一緒なので怖くない。
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身支度を整え8:55出発。まずは林道歩き。日が射すと緑がきれい。
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ちなみにこの山には根本山神社があり、江戸時代には参詣用のガイドブックが出版されたほど人気があり、結構古くから歩かれている。
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まずは不死熊橋(ふじくまばし)まで歩く。駐車場から徒歩5分くらい。
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「なんて読むのかな」と思っていたら、ひらがなでも記載がありました。
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橋からは滝が見える。今回登りに使うのは「根本沢コース」。上級者向きで、沢沿いを詰めていき、最後は根本山神社のある尾根に上がる。
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いきなり鎖場の急登を登る。それから一旦林道とクロスしてから、また登山道になり、道は狭くて沢側は切れていて怖い感じになる。前日雨が降って岩は濡れているし、苔が生えている場所もあり、歩いていて非常に気を遣う。
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9:58最初の丁石に遭遇。十四丁目。この先時々現れる。登山口から1時間たったので、1回休憩。おにぎり1個食べ、また歩き始める。
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ちなみに登山道は沢側が切れていて狭くて怖くなったと思うと、沢沿いの穏やかな流れをすぐ横に見ながら歩くパターンが、何度も繰り返される。
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更に進むと十一丁目。
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9丁目と丁石が出てくる。
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静かな沢沿いの道。山を歩いていて楽しいのはこの静寂を味わうため。都会にいても、観光地にいっても、この静寂というものを楽しめる場所が減りつつある。年を重ねるごとに歩く山はきっと変わるし、山を辞めちゃう日もきっとくるだろうけど、静寂と心の平穏は人生において大切だ。
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九丁目の次は六丁目と数字が飛んいる。なぜかな?
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もう少し進むと石の祠が2つ並んでいました。ここでまた少し休憩。地面は濡れていて泥んこになりそうなので、どこに座るかなやましい。
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そこからもう少し進むと「奉献根本山神?(一番下の文字が読めない)」と彫られた石碑がある。苔むした人工物に流れた年月の長さを感じさせられます。
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そこから10分位歩くと籠堂跡。
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江戸時代の梯子も残されています(上部写真)
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信仰のために人が歩いてきた証が確かにありました。
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その先で男坂と女坂に道は分かれる。今回は男坂へ。
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苔と岩そして鎖とここが地味にシビレルポイント。何かあったら一巻の終わりなので、絶対に一人で来てはいけない場所だと思います。「うへ~。地味に怖い」とぶつぶつ言いながら登りきると、奥の院着!鐘の奥に古い奥社があります。
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奥社参りをしたら、すぐにまた鎖場。急な斜面を登っていくと、
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青空と遠くに日光白根山が見えました。やはりこの日に登山にしてよかった。
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ちなみに登山道進行方向には、獅子岩が鎮座しています。この岩を巻きながら痩せ尾根を登っていきます。狭いし、岩も木の根も濡れていて神経を使います。
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更に進むと、日光の男体山も見えました。あの山に登ったのはもう10年位前だと思う。一瞬山の形が、プリンみたいにみえましたが、角度が少し変わったらお馴染みの山だとすぐに認識できました。山って本当に角度が変わると印象が違うことを再認識。
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12:44根本神社奥社の石の祠を通過。
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12:50行者山着。ここから35分くらいで根本山山頂だけど、もう前半のめどがついたので、ここで信州のお菓子「くるみやまびこ」でコーヒータイム。
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20分ほど休憩してから、中尾根十字路を経て、13:35に根本山山頂着。周りが木々に覆われていて、他の山を見ることができない。大変だけどやはり沢コースを歩いてきたほうがご褒美がある。でも高所恐怖症の人はやめたほうがいいし、岩場も決して楽ではないし、迷いやすいからおすすめしない。単独行動も!
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いつものように三角点の撮影をしてから下山。
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下りは中尾根コースへ。下り始めると、下界は雲で覆われていて、全く様子がわからない。「まんが日本昔話」に出てきそうな感じの雲がたなびいている。
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きれいな落葉樹の森を下るうちに、
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さっき見えた雲の中に入った。視界不良。
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15:18林道に出る。結局この日は、他の登山者には一人しか会いませんでした。なんでもわたらせ渓谷鉄道の沢入駅から歩いてきて、この山を下山後はバスで帰るとはなしていらっしゃいました。(えらい、すごい、私には無理)

静かな静かな山で、今回聞こえたのは「沢の音」「自分たちの話し声」「鹿の鳴き声」だけでした。登山道には、道標など要所要所に熊よけのための長い鉄の棒が配置されていて、私も見つけるたびに兎に角ガンガン鳴らしました。(写真右側の棒)

15:30無事に駐車場に戻り、静かな山歩きは終了しました。

次は、秋晴れのもと気持ち良い日差しの中を歩きたいな。

 

 

休日@安曇野2 & 松本探索

回顧録

10月5日(日)天気がよければ白馬に行こうかと思っていたけれど、天気が今ひとつ。

朝宿の近くを散歩してから、朝ごはん。

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三段の箱にきれいに入っている。まずは一段目。
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ブドウのスムージーも飲んで、
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二段目の箱。
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三段目はデザート類。

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それから暖炉の近くでコーヒーをいただいた。居心地良くてチェックアウトする気が起きない。

根っこが生えちゃう前にチェックアウト!

この日はまず穂高神社でお参り。

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久しぶりに行ったけど霊験あらたかな神社だ。観光地客でいっぱいの神社とは違い、神社にお参りしたなと感じられる場所でした。

それから駅前まで少し歩く。前から気になっていた安曇野ブルワリーのお店をチェックするため。
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今回泊まった宿で飲もうと思ったら飲みたいビールが売り切れていて、もしかしたら買えるかなと思ったのと、前から気になっていたのでお店の様子を見たかった。でもちょっとまだ時間が早いので開いてなかった。今度は登山の帰りに寄りたいな。
クラフトビールの次はワイナリー見学。
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車だからワインは飲めませんが、
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ブドウ畑や、
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ワインセラーを見学できます。折角なので、ワインを一本購入!飲むのが楽しみだ!

それから松本市内へ移動。
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以前から気になっていた旧開智学校へ。
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横浜などにある洋館を、日本の大工さんが見に行って建てたそうですが、日本の建築の技を使って建てられた文化的意味のある建物。
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洋風だけど、龍の彫り物があったりして、面白い。
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内部には木製の机と椅子が並んでました。

この後は、松本城に行ったり、帰り道なので安曇野の美術館とかもっと見に行ってもよかったけれど、何となく疲れちゃったので、レンタカーは早めに返して、新幹線で帰ることにしました。

あとがき:長野県は山に行くだけのことが多いけど、たまには車を借りて、ドライブがてらあちこち回るのも楽しかったです。また今度は春に安曇野に行ってみようかな。

休日@安曇野

回顧録

10月4日(土)この週末は山には登らず観光。

まず新幹線で長野に、それからレンタカーで安曇野へ向かう。都内を運転するのに比べれば楽ちん。でも高速走っていると、車の轍っぽいのが目立ちなんとなく怖い。関東近辺だとあんまりそういうのないから。

まずは安曇野山岳美術館へ。

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こじんまりとしていい感じ。今回の旅行は、橋尾歌子さんの「それいけ避難小屋 原画展」をみるために計画。
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月刊「山と渓谷」でしばらく掲載されていた避難小屋にまつわるストーリーがとても面白く、また避難小屋の絵の緻密さが素晴らしく、その原画展が催されると聞き、是非原画をみたかったのだ。印刷された雑誌や本でみる絵も素敵だけれど、その色遣いやタッチは、やはり原画でないとわからない。今回の展示作品には、自分が泊まったことのある越後駒ヶ岳の駒の小屋や谷川連峰の茂倉岳避難小屋などもあり、観覧しながらわくわくしてしまった。ちなみに今回の原画展はPart1で、また来年Part2も予定されているそうです。また安曇野に来る予定が出来てうれしい限りです。

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絵画の後は、ちょっと早めのお昼ご飯。
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お蕎麦と小さいかつ丼のセットをいただきました。どちらもおいしかったですが、セットについていたこんにゃくにワサビをつけて食べたらとっても美味。信州は何を食べてもおいしい。水と空気がきれいだからだと思う。

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食後は、大王わさび農場へ。この黒い布みたいなものの下に、
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水が流れていて、ワサビが栽培されています。
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農園の端に水が湧いているところがあるのですが、「ここから突然湧いているの?」っていう感じのところから湧いていて、自然って不思議なことばかりだと思う。北アルプス沢登りしたらいつの間にか水がなくなり草原になっていたのもそうだし。
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農場には大きなニジマスが泳いている池もあり、
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穏やかに流れる川があったりして、「ここってドイツかどこかのヨーロッパ?」みたいな感じの場所もある。ずいぶん前にここには来たことがあったけど、2回目の訪問でもいいところだなとしみじみ思う。
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一周したら小腹が減ったので、ピーチのアイスを食べる。
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ちょこっとだけワサビが入っているのがアクセント。美味でした。
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その後はこの日のお宿へ。
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コーヒー飲んでまったりしたり、

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長野のワインとおいしい食事をしてこの日は終了。
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山に行かない信州の旅もいいものです。

 

浅草岳へ

9月27日(土)この日は新潟の浅草岳へ。

前日仕事が終わってから新幹線と列車を乗り継ぎ六日町のホテルに前泊し、4時過ぎにもう一人と合流して、ネズモチ平駐車場に着いたのは5時台。のんびり身支度を整えていたら雨が降って来た。

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天気予報は悪くないのに。仕方なく雨具を着て、6:17出発!
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まずは登山口まで歩く。
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10分ほどで登山口。登り始めると徐々に雨は小降りになり、いつの間にか止んだ。尾根道が細くなったと思ったら視界が開けた。でも視界不良!
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歩いていても気温が低い。10度台だから当然か。
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8:20前岳の分岐着。ここに来ても視界不良。寒いのでお湯を飲む。この日は本当は巻機山の米子沢で沢登りしようと思ったけど、急に秋らしく気温が下がったので予定変更したけれど、その判断は正しかった。行ってたら即敗退だったな。

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分岐から浅草岳までは木道歩き。両側には草原が広がっていて、晴れたらもっと素敵なところだろうな。巻機山での沢登りも最後はこんなパラダイスな草原で終わるのだけど。またいつか行こう!
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木道沿いには綺麗なリンドウが咲いていました。
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8:54浅草岳山頂着!
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お社も祀られていました。何となく青空が出て来そうなので、長めの休憩。早起きしたのでお腹も空いたので、スープパスタ食べたり、お茶飲んだりして過ごす。本当ならこの前登った鬼ヶ面山や田野倉湖も見えるはずですが、結局雲は取れず。残念だけど、9:33寒いので下山開始する。

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前岳との分岐を過ぎると、また木道が続く。
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なんかいい感じ。晴れてたらもっといいのに!
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だんだん明るくなってきて、下山なのになんか登るなと思ったら嘉平与ポッチでした。
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ちゃんと三角点もある。またここで小休止。
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ここから先は土と岩の登山道。
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注意しながら下っていると、守門岳が見えた!
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眼下には駐車場見えて、やっと地形が把握できた。
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振り返ると嘉平与ポッチや浅草岳に繋がる稜線も。
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それに鬼ケ面山方面も。
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やっぱりこの天気下りたら晴れるパターン?
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徐々に高度を下げ、
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空の雲もとれてきた。
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やはりもう少し遅く出発していれば、山頂でいい景色を拝めたかな?まあ様子がわかったから、またヒメサユリの季節に別のルートで来てもいいかも。
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綺麗なブナの森を抜けると
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浅草の鐘。
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いい景色だ。
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その先をちょっと下りると桜曽根登山口。
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時刻は11:28。ここには案内板もある。
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そこから駐車場までは林道歩き。
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そよそよとなびくススキと澄んだ空を見ると、すっかり秋になったと感じる。
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あの暑かった夏が嘘のようだ。
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11:48ネズモチ平登山口を通過。明るいと印象が全然違う。思ったよりも桜曽根登山口と距離は近かった。いろんな人のログを見ると今回のネズモチ平から浅草岳に登って下山は桜曽根を使う人が多かったかと、確かに歩きやすいし展望もいいから納得。

結局11:54に駐車場着。やっぱり下山したら晴れた!まあ歩いた稜線がよくわかるからいいか。

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この後は、折角大白川駅近くまで来たので、今回もお蕎麦屋さんへ。

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100%蕎麦粉を使ったお蕎麦は、ツヤツヤで喉越しもよく、美味しかった!帰りは道の駅にも寄って、新米のコシヒカリをゲット!満足度の高い山旅になりました。やっぱり新潟っていいな。また来ます!