山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

クライマー向け コンディショニング講習

2014年12月14日(日)は、クライミング・ジム仲間の一人に誘われ、明治大学和泉キャンパスへ。

 

明大

 

「クライマーなら知っておきたいアンチ・ドーピングと障害のこと」という東京都山岳連盟主催の講習を受けるためでした。

 

講習 身体メンテ

 

タイトルからすると、「マニアック過ぎてわかんないかな?」と不安になりましたが、この講習は、競技会の参加者から一般人まで参加可能だし、クライミングを続けることにしたので、身体の使い方とか怪我に関する知識は、不可欠と思っての参加でした。

 

会場に入ってみると、ワールドカップでご活躍の野中生萌選手の姿も。

 

★実際の話(3部構成):

①ドーピング(競技会に出ている選手向けの話)

世界ドーピング防止協定(WADA Code)というものがあって、それでいろいろと規定されているそうです。ちなみに、意図的にではなく不注意で禁止されている薬物を摂取することも制裁の対象になってしまうそうです。

 

また、一般に市販されている薬にも、禁止物質が含まれるものがあるので、うっかり調べずに使用すると大変なことになりかねません。その為事前に、専門の薬剤師さんに確認する必要があるそうです。

 

厳しい世界ですねえ・・・。風邪ひとつ引けません。第一線で活躍するアスリートが、どれだけストイックな生活をしているか、ここからもうかがえました。

 

②肩関節の機能と障害について

今回は、クライマーが障害を起こしやすい身体のパーツの中でも「肩関節」の話。細かい話が多かったのですが、ざっくり言うと

 

○ 肩関節の骨の配列と関節の可動域(特に肩甲骨)がどのようになっているか

 

○ 肩関節の安定性には腱板が非常に大切。ただし使い過ぎで、ここを損傷する人が多く、症状が四十肩とか五十肩と似ているので、なかなか本人も普通の病院の医師も分からないことが多い(レントゲンとっても何も映らない)、その為、長く続くようなら腱板損傷の可能性が高いので、MRIを取った方がよい

 

・・・といった内容。

 

肩も、ちゃんとメンテしないとまずいですねえ。

 

ビビったところで、次の話題へ。実際に身体を動かしながらの説明になるので、クライミングウォールのある場所に移動!

 

明大のウォール

 

こんなに立派なウォールがあるんですねえ。雑誌「Rock & Snow」の記事を読んで知ってはいたけど、実物見る日が来るとは思いませんでした。

 

③クライマーの身体の使い方(ケガをしないで強くなるためには)

 

「身体の仕組みと特性を知りましょう!」ということで・・・

 

1.足首:これを使えないと、力を生み出せない。よってこの部分のトレーニングが不可欠

 

2. 股関節:足首の力を受け重心を制御して、身体を持ち上げるための最大のエンジンの役目を果たす。よってここを適切に動かせないと、腰・肩・膝の怪我につながる。また肩の動きにも大きな影響を与える。

 

・・・という話がありました。

 

次に「では、どんなトレーニングをすればよいか?」ということで、以下の幾つかの例の説明があり、実際に参加者みんなで、やってみました。

 

A)ワイド・スクワットで足を延ばしきらないところまで上がる。(足は肩幅の2倍、足は少しガニ股で踵に力を入れて動くように)それから、左右に重心移動をしてみる。

 

B)股関節周りのストレッチ

前腿(正座のまま寝るイメージで片足ずつ)、お尻、もも裏、腰回り

 

私の場合、膝を曲げるのは、ちょっとやめておきましたが、それ以外はそれなりにリハビリの効果もありできました。やっぱりストレッチ大事ですねえ。

 

一通り説明があったあと、適切なストレッチをするとクライミングのムーブにどんな違いが出るかのデモンストレーションが、野中選手からありました。

 

至近距離で彼女のパフォーマンス見ましたが、第一線で活躍するクライマーの身体の動かし方は、全然違う。脚の動き、体重移動、上半身の使い方・・・。どれみてもほれぼれしてしまいます。

 

彼女のパフォーマンスでその日の講習は終わりました。

 

★感想

ライミングをする上で、まだまだ身体のメンテナンスなど知らないこと、実践していないことがあることを再発見。

 

リハビリの先生にも言われているけど、怪我をしないでスポーツを続けるためには、身体の使い方の癖をなくしたり、ストレッチを適切に行うとか意識しないといけないなと思いながら、帰路に着きました。