3時過ぎに起床。身支度を済ませ、朝ごはんにおにぎりを頬張る。腹が減っては戦はできぬ。
寒いので冬のアウターを着て、12本爪アイゼンを装着し、4時に出発。外は寒い。
徐々に明るくなり、剱岳もその姿を現わす。でもまだ実感がない。
この日は、平蔵谷(へいぞうたん)から平蔵のコル経由で山頂を目指す。
でもいきなり登りではなく・・・
剱御前小舎のある標高約2,750mの別山乗越から朝焼けと八ツ峰のシルエットを見ながら、剱沢を約660m下る。
4:45には平蔵谷出合に到着。
近そうに見えるけど、写真の中央部左奥の岩が、雪渓の3分の1の距離。平蔵谷は、昭文社の地図では2:45かかるとされる一般者通行困難なルート。
長い雪渓歩きは暑くなるので冬のアウターを脱いでから歩き出す。
他に誰もいない貸切状態の平蔵谷。
生まれて初めて登る長い雪渓が、この平蔵谷となりました。だからガイドさんのつけたトレースを、慎重に一歩一歩進む。
一度の休憩を入れ、7:10には平蔵のコル付近に到着。
北側の壁には、カニのタテバイが。
写真の中央付近がそれですが、思ったほど高度感はない。そう思うのは、クライミングしているからだろうな。夏はここが渋滞するそうですが、今は周りが雪に覆われ、あるのは静けさだけ。
登ってきた谷を見ると結構な距離だったなと思う。
コルでアイゼンを外し、岩の出ている登山道を歩きカニのヨコバイへ。ここも思ったよりも怖くなく、あっと言う間に通過。それよりも手前の岩場やフリクションのないハシゴの方が嫌な感じ。
ここが一般登山道だとすると、夏にたまにしか登山をしない人には難易度が高いだろうな。クライミングしてる人は、全然平気だろうけど。まあここはクライミング仲間から聞いた通りでした。
8:00剱岳山頂に、予定通り4時間で到着。
誰もいない山頂とそこからの眺めを満喫。
剱岳のバリエーション入門編と言われる北方稜線方面には、こんな表示が。
いつかこの先も行ってみたい。
数年前に映画「点の記」で脚光を浴びた三角点もちゃんとありました。写真うまく撮れなくて端になっちゃいましたが。
名残おしいですが、10分もいないで下山開始。
実はここからが、この日の勝負でした。