山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

静寂の針ノ木谷(古道)

平ノ渡で黒部湖を横断。

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山で船に乗るのはオツです。
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というか不思議な気持ち。
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渡った先も急な梯子の階段がお待ちかね。

登り切ると道は、二手に分かれる。

読売新道ではなく針ノ木谷方面へ進むと、

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まず目に入るのが避難小屋。

南沢出合を過ぎると、だんだん道が不明瞭。

そして沢歩き。

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幻想的だけど、この山域の主の気配がする。

足跡、そしてフン。

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怯えながら進む他に選択肢はない。f:id:gomtbytsurugi:20210815211330j:image

3時間ほど歩くと船窪岳出合。

ますます道は不明瞭になる。

針ノ木谷出合は分かりにくいですが、入った所の岩に赤字で「本谷出合」と書いてあるので、それを見つけられれば正解!

2016年の山と高原地図では実線になっている。

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いや違う。そんな道じゃないです。沢以外はほぼヤブ。ヤブ博士と一緒でなければ踏破は無理。「合ってるのかな?」と思いつつ進んだ先に岩に赤い丸がペイントされているのを見ると、ヤブ博士の威力を思い知らされます。

こんな道を昔本当に佐々成政は歩いたの?

やはり部下の中にヤブ博士や山の達人がいたに違いない!(でもあれは冬の話か?)

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そんな妄想か浮かび、辛くなってきた辺りで、峠の針ノ木小屋が視界に入ってくる。

沢靴を登山靴に履き替え頑張って登ると、

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こんな景色が待っています。
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そして久しぶりに人に会えます〜!
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峠にはちゃんと標識。
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小屋に泊まれればここで一泊。

そうでない方は針ノ木雪渓を下りましょう。

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日本三大雪渓の一つ。
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8月でも下の方はバッチリ残ってます。

特にノドと呼ばれるところは急です。

軽アイゼンは忘れずに!
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下からの写真だと規模分かりにくいけど。
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下り切ればそこは扇沢

★おまけ

2021年の山と高原地図では針ノ木古道はちゃんと破線になってました。

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それでも普通の人は入っちゃダメな道だと思います。どうしても入る時は、ヤブ博士(専門家・プロ)と一緒があらゆる意味でリスクヘッジになります。

平ノ渡し

平ノ小屋から対岸に行くには船のみ。

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小屋からでも、小屋が湖面からかなりの高さのところにあるのがわかるのですが、湖面付近からみるとこの通り。うっかり端っこ歩くと危ないのがよく分かります。
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船着場へは、かなり急な階段を降ります。

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船頭さんは関西電力の社員さん。

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毎朝黒部ダムから通勤!お疲れ様です。

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ダムが出来る何十年も前は橋があったそう。でもダム建設に伴い橋がなくなり、その代わりに平ノ渡しの船ができたそうです。

始発は6時。(スケジュールは毎年要確認!)

読売新道・船窪岳・針ノ木峠などを目指す登山者を支えています。ありがたや〜!

地味に辛い(ダム〜平ノ小屋)

アルペンルートでお馴染みの黒部ダム

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その周囲は晴れていれば気持ちよく歩けます。
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遊覧船ガルべで黒部湖周遊も良いでしょう!(乗った事ないけど)
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観光放水で虹も見れます。
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北側には大タテガビンの岩肌も拝めます。
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路面は舗装されてるので安心して歩けますが、カンパ橋を渡り、ロッジくろよんを過ぎると、様相が変わります。

まるでリアス式海岸のように入り組んだ入江を縫う道は曲がりくねり、長い梯子を降りて沢に着いたかと思えば直ぐに長い梯子を登り、

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更に湖側が切れたところもあったりと・・・

地味に消耗し、非常に集中力を要します。f:id:gomtbytsurugi:20210815090938j:image

小屋に着くとホッとしますが、やはり事故時々あるそうです。通る時はお気をつけ下さい!

藪漕ぎの先(雄山南陵)

人生山あり谷あり。

常に舗装された道を歩けるとは限らない。目的地が同じでもルートは様々。

そんなことを想起させるバリエーション・ルートが雄山にあります。

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普通雄山といえば室堂から
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一ノ越まで歩き、標高が上がるにつれ、
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室堂や雷鳥沢の景色が見えてくるのが印象的。
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そして一ノ越から頂上を目指します。

でも南陵からのバリエーションは、一度東一ノ越目指し、鬼岳・獅子岳の雪渓を見つつ下る。
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そして途中で南陵にあがる。

最初は藪漕ぎなので体力無いと非常に辛い。

人がつけてくれた道の上を歩くのが、どれほど楽か藪を漕いでて思う。

何でもそうだけど、人のやってること、定型化されたものを辿るのって楽だ。そのありがたみをわかっている人の何と少ないこと。

そんな気づきを得られる遊びは少ない。
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藪を抜けると、黒部ダムが見え気持ちいい。
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稜線の岩は一般道と違い安定してないから、
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とても気を使います。
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カラバ、岩場、時々藪。

さらに進むと氷河と雄山を登る人々の気配。
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御前沢雪渓。日本初の氷河に設定されている。
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降りても、素人には雪渓としか思えない。
藪漕ぎの先、南陵を詰めて辿り着くのは、
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2,991.8mのプレート。
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雄山神社のある山頂のすぐそば。

あとは普通に下るだけ。

気力・体力・ルート読みという例によって心技体を問われるルート。所要時間は室堂から往復で休憩入れて5時半ほど。

通好みの良いルートですが、地元の山をよく分かっている方と入るのが良いです!(遭難・滑落など事故のリスク大のため)

可憐な花々@室堂〜天狗平

行動中はじっくり見れないのが、高山植物

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7月下旬の室堂では、山に登らなくてもかなり満喫出来ます!

その広大な景色の足元には、
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チングルマ
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シナノキンバイ
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シダの新芽。
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7月には、まだまだ雪渓も残る立山連峰

下界とは温度も湿度も違う。

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タテヤマリンドウ

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イワカガミ
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うっすらピンクなのはタテヤマチングルマ

ここにしかない固有種。
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室堂から天狗平に向かうと、溶けかかった雪の大谷。これでもまだ5メートルもあります。

モミジカラマツ、
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そして色の濃いタテヤマチングルマ
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天狗平山荘付近に群生してます。
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こんな木道のすぐ脇に。
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天狗平山荘に泊まり、夕飯を食べてから
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夕焼けを見て過ごすのも良いものです。

お試しあれ!

思ったよりも・・・

翌日の副反応が気になったけど、

とりあえず腕が痛いくらいですみました。

思ったよりも軽くてホッとした。

あらためて冊子を見ると、

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モデルナって武田製薬が取り扱ってたのね。

あとは2回目か・・・。