<回想録>
鳴虫山の翌日は、いよいよ本命の日光男体山です。
★日程:2015年6月のある日曜日
★天気:くもり時々晴れ
★行程:
中禅寺湖畔→日光二荒山神社(中宮祠)→男体山(標高2,84.2m)
※今回は、同じルートをピストン。高低差は、約1,200m。
★実際の様子
中禅寺湖畔の宿に宿泊し、朝食を済ませ出発前に湖畔を散策。
霧がかかっていて何とも幻想的で美しい。
・・・と思いきや、
なにこれ?
「日光も世界遺産となり、世界的にみても恥ずかしくない観光地になったなあ」と前日に思ったばかりですが、いきなりイケテない妙にカラフルなスワンボートが出現。何ともおさみしい観光地の空気をかもし出しているではありませんか。美しい景色が台無し。やっぱり日本の観光地は、グローバル・スタンダードには程遠い。
気を取り直して、8時過ぎに宿を出発。日光二荒山神社(中宮祠)へまずは向かいました。豆情報ですが、男体山は二荒山神社の御神体山で、山岳信仰の山として古くから崇拝されています。
その為、山に入るにも神社の境内から入ります。お賽銭を納めると、お守りと登拝案内図をいただきました。
身支度を済ませ8:30に出発。神社の境内を奥に進んでいくと、
「君が代」でもうたわれている「さざれ石」がありました。
登山道はあの鳥居の先です。
10分ほどで、1合目の碑を通過。
男体山は、円錐形の山で、山頂まではひたすら登りです。雨の季節なので、湿度も高く、歩き始めると標高1,300m位とはいえ暑い。
9:14に三合目に到着。
ここから中禅寺湖と周りを取り囲む山々が見えました。人工物が周りにあまり無いのがやはりこの湖の魅力かな。
5分ほど休憩していると、外国人登山者も上がってきました。やはり世界遺産のエリアだからかな。人でごった返す富士山よりも、こういう山の方が日本の山のよさを味わえるから、インフラは整ってはいないけど、個人的にはいい選択じゃないかなと思います。
この先は、しばらく林道歩きが続き、4合目にはまた鳥居が出現。
そこからまた普通の登山道歩き。
10:10に五合目に到着。
ここには避難小屋がありました。中には入りませんでしたが、ここで5分ほど休憩。
岩ばかりの道を歩き続け、1時間後の11:09には7合目に。
11:54に8合目の滝尾神社付近に着きました。
大きな岩の下には祠がありました。
そしてその横には江戸時代?の鎖が。山岳信仰の修行の為、基本的には山は直登して岩があるところも、わらじで登り、その際にこの写真のような鎖を使って登ったそうです。
岩場が続くと、思わず「どっこいしょ」と言いたくなりますが、これは元々「六根清浄」という霊場や霊山で修行する人が唱えていた言葉がもとになっているそうです。意味は、「人間のもつ様々な欲望を断ち切って清らかにしたい」というもの。歩きながらガイドさんに教えてもらいました。お勉強になりますねえ~。
ちなみにこの山に初めて登ったのは、僧勝道上人だそうで、お釈迦様が雪山で修行をしたという前例から、4月の残雪期に男体山を登ったそうです。修行とは言え、昔の装備での山行ですから、そうとう大変だったのではないでしょうか。
それにしても、お釈迦様が修行で登った山は、おそらくヒマラヤの山でしょうから、ダイ・ハードすぎます。今だって大変なのに~。超人!
・・・と話はそれちゃいましたが、12:21には9合目を通過。
そして鳥居をくぐり、12:45にようやく男体山の山頂(標高2,484m)に到着!
山頂には大剣があります。これは、有志の方が2012年に奉納したものだそうです。もともとこの場所には、明治時代に奉納されたものがあったのですが、数年前にポッキリと折れているのが発見され、その後新たに奉納されたのが、現在のもの。
山頂で写真をとったり、行動食を食べたり、写真の鐘をついたりして過ごしました。
男体山は今は活動していませんが、火山です。最後に爆発したのは、7000年前くらいらしいです。なので、山頂の西側を見ると、地形図を見ても分かりますが、岩ががらがらしていて何となく火口があったのかなという感じがします。
また鳥居をくぐり抜け、13:15に下山を開始。
九合目への登山道は、ご覧の通り真っ赤な土。
何となく富士山に登った時の土の色を思い出します。鉄分が多いんだろうな。
周りを見渡すと雲がまた増えてきました。
14:15には7合目、15:20には4合目に、結局神社にたどり着いた時には、16:20になっていました。
★感想&おまけ
前半はひたすら登り。後半はひたすら下りで、歩いているうちに富士山を登った時のことを思い出しました。ある意味非常に単調なので、変化のある山を好まれる方には向いていないかも。一方で、道は非常に分かりやすく迷うことはないので、ある程度体力に自信がつけば、登りやすい山だと思います。ただし、売店等何にもないので、必要なものは全て持参しなくてはいけません。またトイレも登山道にはありませんのでご注意を!
★お役立ち情報:
①二荒山神社のウエブサイト。