7:45頃椚橋(くぬぎばし)近くに車を止めて出発。
桧沢岳北西稜に登るには、まず林道歩きから。入口には「薮岩魂」の著者である打田鍈一氏のハチマキ姿を連想させる謎のピンクテープがあります。(実はこの先ずっとこのテープが続きます)林道少し歩くと、急斜面が現われます。そこでチェーンアイゼンをアプローチシューズに取り付け、林道を離れ、急斜面を登ります。
ちなみに、この北西稜ですが2016年の山と高原地図にはうっすらグレーの線が引かれていましたが、2024年の地図にはそれすら載っておらず、ただ「北西稜は岩とヤブのエキスパートのみ。要ロープ・・・」と記載があります。ということで、この後行ってみてよくわかりますが、一般登山者が入る所ではありません。私もこの日も山のエキスパートと一緒。何せ危険箇所と道迷いポイントのオンパレードだから。
北西稜は急な斜面となだらかな尾根が前半は交互に出てきます。植林された杉の森が終わると、その先はブナの森。更に進むと古い石の祠が出てきた。昔から人が入っている証拠ですね。この辺は新緑が美しく歩いていて気持ち良い。
木の間から妙義の山々がこの日も見えました。
更に進むと尾根の分岐。
間違わないように桧沢岳方面へ進む。
誰かがつけたピンクと黄色のテープがこの分岐の目印。
木々の間から見えた桧沢岳はまだまだ先。
段々尾根は瘦せていき、泥・ヤブ・岩のミックスとの格闘になる。
11:26どうやらモアイ岩に出たようだ。
モアイ岩の横を過ぎると三の標石。こんな場所に標石があることに驚く。
その先にも一九という標石。いつ誰が残したのだろうか?
少し歩きやすい場所に出ると山つつじが咲いていた。鮮やかな色に目を奪られる。
懸垂ポイントに来ると眼下に道路が。
桧沢岳が近くなってきた。
この先で15mだか20mの懸垂下降をする。
更に悪いトラバースがある。写真は撮らなかったけど、この日一番の難所という印象。渡り切った反対側から見ると足場がちゃんとあるのはわかるけど、渡る場所から見るとすごく悪く見える。クライミングやってなければ、怖くて足おけないかも。
桧沢岳には着きそうで着かない。更に5mの懸垂をして、あの岩峰を越えると桧沢岳。岩の基部まで登って、そこから回り込んで下って、偽ピークっぽいところを通り過ぎて、少し下りて更に登るとようやく桧沢岳山頂!
山頂からは八ヶ岳の蓼科山も確認出来ました。時刻は14:13。
山頂には明治時代に建立された祠があり、中と外に剱がありました。
ここで南牧村の和菓子屋・信濃屋嘉助の「森林のお炭つきまんじゅう」とコーヒーでモグモグ・タイム。本日もきめ細やかなガイドさんのお陰で楽しいティー・タイム。前日に信濃屋嘉助で私は「嘉助ロール(抹茶味)」を買って、行動食にしたけど、ほんと嘉助のお菓子は美味しい。
それにしてもこの日は雲が多かった。視界は悪くなかったけど。
モグモグ・タイムの後は荷物を片付けて東峰へ。
ここには標識、三角点、お社があります。
もうここは山と高原地図に載っている一般登山道。
この道沿いにも石標がありました。
下山途中にはヒゲスリ岩を示す石碑。
写真だとその猛々しさが分からないけど、やはり桧沢岳もすごい岩峰だと思う。
急な斜面の登山道を注意しながらおり、
何とか15:43登山口まで下りました。
安全に登山口まで下りるとやはりほっとします。登山口から車を置いた磐戸の集落付近までは歩くと1時間半かかるので、タクシーを呼び車のところまで戻りました。
GW後半は群馬・西上州でバリエーションにしたけど、静かな岩峰を仲間とガイドさんと行く山行はとても充実しました。また機会かあれば西上州の山登ってみたいと思います。