5月12日(日)の朝は何となく曇り空。
民宿で美味しい朝ごはんをいただいてから、御浜岬(みはまみさき)へ。元々歩いて往復する計画でしたが、民宿の御主人が車で先端まで送って下さった。ありがたや。
岬の先から北側を見ると透き通った海の向こうに富士山が見えた。
曇りでもこれだけの透明度だから、晴れていればもっときれいだろうな。
海沿いの遊歩道をのんびり歩く。戸田の街は戸田湾の反対側だ。結構距離があるから、車で送ってもらって正解でした。
この岬には諸口神社があり、その鳥居が海岸に立っています。
防波堤からは、瑠璃色スズメダイやムレハタタテダイなど以前ダイビングをしていた頃に馴染みのあった魚や、他の種類の魚が沢山見えました。釣りをしている人もいて、アジやイワシなど釣ってました。
この防波堤から見る富士山も素敵。静岡側から見る富士山は、山梨側から見る姿とは異なり、やっぱり浮世絵に描かれたように荒々しい印象を受ける。
折角来たので諸口神社(もろくちじんじゃ)にもお参りしました。
航海と漁業の神様「橘姫命」を祀っています。
お参りした後は民宿に向かって海岸線を歩く。この港には大型漁船が数隻停泊していました。マグロとかカツオとか遠洋漁業用なのかな?
それにしても本当に戸田湾は静かな海です。
湾内には小さめの漁船も沢山停泊してました。
民宿の御主人に教えていただいた富士山ビュースポットから写真をパチリ。
この日はこれが限界かな?段々天気は下り坂だし。
ザックをピックアップして、戸田を10:11出発。
ここからこの日は大瀬崎から歩く。バスは通っていないので。
山と高原地図を見るとガソリンスタンドの先から集落に入り、そこから登山道に入るはずだがよくわからず、かなり車道を歩いたところで登山道入口を発見。
急な林道っぽい道を少し歩くと本格的な登山道が始まる。人気はなく、枯葉が沢山あり、視界も良くない、おまけに結構急な道。
登り切ったところに石仏と東屋がありました。ここで暑いので少し休憩。
更に歩くと車道に出ました。
車道歩き中に富士山が見えると気持ちも上がります。
車道を進んでいくとアブラギリ群生地入口の記載がある標識。
でもこの登山道の入口がジャングル状態。気持ちが一気に下がります。
「うへ~」って気持ちを抑え進む。この先はあまり人が歩いていないらしく、シダが沢山生え、道も荒れ気味で分かりにくい。1人だったら絶対ここは歩くのはやめて車道を行ったけど、今回も心細いので山のエキスパートと一緒にだから頑張って歩きました。
この案内図を見ると、ぐるっと回ってきただけで行かなくてもよかったかも。アブラギリと思われる木はあったけど、本当にそれがそうなのか分からなかった。まあ薮歩きの修行だと思えばいいか。
車道歩きをして、また登山道を歩くと石碑が。風化していて文字が完全には読めない。いずれにしてもこのトレイルでは人が使っていた道の痕跡が時々現れる。
煌めきの丘まで来ると井田集落はもうすぐ。
本当は富士山が見えるはずですが雲の中に入ってしまった。
井田には明神池という池があります。明神池はもともと海だったところに砂嘴(さし)が形作られ、その砂嘴の先端が湾を閉じる形になる砂州が形成され、更に砂州の陸地側に海から切り離されてしまった部分が湖となり、その後砂州の内側の湖の一部分は川が運んできた土砂などに埋められ出来たものです。今は淡水の池となっています。
この集落には田んぼもあります。
この田んぼは、1~2月に菜の花畑となり、井田名物「花文字」が菜の花で形づくられます。またこの時期に来てみたいな。
煌めきの丘から登山道を下っていくと明神池に出ました。
このすぐ横が海なのが信じられない。
静かな静かな池です。いたのは我々と釣り人を2名だけ。
池を過ぎると波止場に出ます。
ここでもダイバーを見かけました。西伊豆はダイバー天国ですね。
集落の先には井田神社。古くからあるようだ。
井田から先は車道歩きが続きます。
行けども行けども車道歩きが続き、トンネルを抜けて更に歩くと、
大瀬崎に下りる登山道!
海に向かって下っていく。(でも途中登りもあったけど)
14:49ようやく大瀬崎の登山道入口に到着!
この先に神社があります。
大瀬崎の入江側の道を進んでいくと、随分前にタイビングで訪れたショップの建物が見える。でももうどこを利用したか記憶が飛んじゃっている。
折角来たので神社を参拝して、神池を見に行く。
海の横なのにここも淡水。
亀や鯉、フナが生息しています。ここが淡水なのは富士山の伏流水がわいているからともいわれているそうです。ただ神社の境内で霊水なので調査はしないそうです。
結構大きな池です。
池の外側は直ぐ海岸なのに、謎は深まります。
大瀬神社には樹齢千年を超えるビャクシンがあります。
そして灯台も。
神社の後は大瀬崎のバス停(というか乗り合いタクシー乗り場)へ向かう。ダイバーの使うタンクが沢山並べられていました。あれを担いで昔はビーチを歩いてから海に潜ったっけ。あれ結構重たいんだよね。
タクシーが車で時間があるので、ビーチでビールを飲みながら今回のトレイルを振り返る。待っていたら雨がぱらついてきた。登山道歩いている時じゃなくてよかった。
16:47発のオンデマンド乗合タクシーで江梨へ向かう。運転手さんは前日土肥から戸田間でお世話になったのと同じ方でした。ほんとこの乗合タクシー便利です。
江梨からは沼津行き17:01のバスに乗る。
運転手さんにまだ時間があるから少しそこらへん散歩していいよと言われる。
本当は江梨のバス停からも富士山がみえるそうですが・・・。
2日間かけて西伊豆トレイルを歩いてみましたが、複雑に入り組む海岸線や美しい透明度の高い海、地形の面白さなど多くの魅力を味わえるよい道でした。
また個別に訪れたい場所もいくつかできたので、また来ようと思います。