山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

奥多摩むかし道(旧青梅街道)Part1

11月8日(土)快晴。この日は奥多摩へ。

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東京発6:31の特別快速ホリデー快速おくたま1号で青梅まで行き、そこからおくたま81号を乗り継いでやってきた。東京駅発だと早起きしても座って寝ながら来れる。
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青梅~奥多摩間の車両には「東京アドベンチャーライン」とあり、デザインもかわいい。山だけでなくよく見るとムササビ?らしき姿も描かれている。

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この日も奥多摩駅は人でにぎわっていて、

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奥多摩湖方面行のバスも行列。やはり人気のエリア。

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この日はお祭りがあるようで、ビジター向けに「わさびー」のステッカー(上記写真)に、お米とマリーゴールドの種の入ったプレゼントを配っていました。私もいただきました。それにしても特産のワサビがキャラになっていたとは知りませんでした。

さて、この日は奥多摩むかし道を歩く。この道は旧青梅街道と呼ばれていた道。この街道は小菅から大菩薩峠を超えて甲府に至る甲州裏街道で、甲州街道より8キロほど近道だったそうです。その中の現在の奥多摩駅あたりの氷川地区から奥多摩湖のある小河内地区を結ぶルートが、この奥多摩むかし道。このルート知ったのはもう10年以上前。山を始めた頃六ッ石山へ行こうと思った時にその存在を知り、ようやくこの日に来ることが出来ました。

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まずはバスで、奥多摩湖へ。
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青い空、奥多摩湖
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6月にみた時もそうだったけど、今年は雨が少ないからか水位が低い。ダムの向こうに御前山が見える。以前登った時は反対側から登って、山頂近くにカタクリが咲いていた。最後はこのダムに下りた。あれから一体何年たったかな?
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今日歩く北東方向の山を見ると、緑・黄色・赤と色のコントラストがきれい。先週行った赤城山よりも標高が低いから。ダムを10時に出発し、5分ほど歩いて、水根バス停が見えたと思ったら、猿が斜面を登って行った。姿が見えなくなっても声がする。
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大麦代トンネルが進行方向左手にみえたら、むかし道の入口。板の看板と、道を知らせる石の道標があるので、迷わない。その先を進むといわゆる山道に入る。
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といっても人家の横の狭い道を上がっていくので、この石の道標と、

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奥多摩むかし道」のぼりがないとわかりにくい。
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人家の横を少し登ると南側の山々が見えた。

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そこからすぐ水根観音を通過。

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更に進むと奥多摩湖の湖面が見える。
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登山道は時々集落や道路と交差する。
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道がわかりにくいところには、必ずこの石の道標があるので、よく見ていれば大丈夫。でも、話に夢中になって通り過ぎてしまう人もいるので要注意。この日もそういう人がいて、その場にいたガイドさんが親切に教えてあげてました。(いなかったら多摩湖に逆戻りでした)

民家の横を通り過ぎて、また登山道っぽくなると、青目立不動尊

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今は閉鎖され入れませんが、立派な建物があります。
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その先に進むと、小河内(おごうち)ダムが見えます。今は奥多摩湖で知られていますが、これを造るために東京の小河内村・山梨の丹波村・小菅村の945世帯が移転を余儀なくされ、87名の方が建設のために命を失っている。建設は、昭和13年11月に始まり、戦争による工事中断を経て、昭和32年11月完成している。
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神奈川県でも、2000年に宮ヶ瀬ダムが完成し、旧清川村のほとんどがダムの底に沈んでしまったことを思い出す。昔家族と一緒に車で通った道や、両親の写真にも会社の旅行で行ったきれいな渓谷の写真が残っていたけど、もうそこもダムの完成とともに行くことも見ることも出来なくなった。それだけでも切ないのに、自分の住んでいた村が湖の底に沈むなんて、どんな思いだったか。

電力開発や水源開発は多くの人のために必要だっただろうけど、そのために故郷を永遠になくしてしまったり、犠牲になった人たちがいることを忘れてはいけないし、感謝しなくてはいけないと思う。

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この美しい山々は静かに人々の営みを見てきたのだろう。

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11:10浅間神社着。

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奥多摩湖を出て1時間10分位たつのでここで立ち休憩。
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西久保の切り返し近くなると、ダムの壁が見えてきた。今まで沢山のダムをみてきたけれど、こんな巨大なものを作ってしまう土木建築技術ってすごいと思う。でもダムの耐用年数ってどれくらいなのだろう1960~70年代がダム建設のピークだったらしいけど、それを考えると、維持・補修にかなりの費用がかかるだろう。日本のインフラの老朽化は今後益々喫緊の課題として出てくるだろうな。
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そんなことを考えていたら道所つり橋が見えた。
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こちら昭和51年にできたもので、一度に2名しか歩いてはいけないそうです。昨年12月に渡った山梨県上野原市四方津近くの栃穴のつり橋に比べれば、状態はよいですが、でも地元の方は「歩かない」みたいです。まあリスクを考えると当然かと。

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ここからの景色は、上流側も、

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下流側も非常に美しく、癒されます。
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つり橋を過ぎると、見どころが沢山出てきます。

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まずは、「むし歯地蔵尊」。今のように歯医者さんがいなかったから、お祈りするしかなかったんでしょう。それにしてもなぜ「大豆」をお供えするようになったのかな?

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それにしても道のカーブを過ぎるたびに紅葉と青空に目を奪われる。
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今日はずっと下り基調で登山というよりハイキングというか、お散歩に近いけど歩いていて飽きない。たまにはこういうのもいい。

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次に出てきたのは牛頭観音。
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低いところにいらっしゃいます。

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その先に馬の水飲み場。その昔茶屋があったそう。
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縁結びの地蔵尊もあります。

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でも看板の上、頭上にあるのでよく見ないとわかりません。
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2つ目の「しだくら橋」に12:14到着。こちらも定員2名まで。

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こちらも渡ってみましたが、道所吊橋よりも揺れる。
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こちらの景色もワンダフル、ビューティフルですが、
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揺れて怖い~。おまけに探したけどいつできたのか不明。いつできたのかな?
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またむかし道に戻って歩くと、がんどうの馬頭様。でも看板はわかったけれど、馬頭様の姿がわかりませんでした。

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歩きながら頭上を見るときれいな紅葉。
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そうそうこのあたりの美しい渓谷は惣岳渓谷と言われているそうです。

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12:30惣岳の不動尊着。お参りをしてから、ここでお昼のおにぎりを食べる。ひなたは暖かいけど、日陰はやはり寒い。身体が冷えるのは嫌なので白湯を飲む。
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12:50に出発して、10分ほど歩くと「いろは楓」。

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西側からだとそれほど紅葉していないようですが、

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反対側から見るとかなりの紅色。日の当たり具合でこれほど変わるとは。

さて、ここまできてようやく「むかし道」の半分。後半はどうかな?