山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

ACL手術当日

2014年8月のある金曜日。とうとうその日がやってきました。病院は、山小屋並みに消灯時間がはやい。前の晩夜8時には寝てしまったのでので、朝6時前には目が覚めてしまいました。

この日は手術終わるまで絶食。朝6時までなら水は飲んでもOKなので、水を飲み、それから他の病室やナースステーションの様子を何となく見て回りました。

その後、看護師さんが来て検温。そしてパルスオキシメーター登場!「あっこれ、山で高山病になっているか確認するのに使うのを見たことあります」と思わず言っちゃいました。これは「体に充分な酸素を供給できているかの指標」を測るものですが、そもそも「手術時・麻酔時のバイタルサインモニター」としての利用されるもの。「いよいよ手術」という実感がわいてきました。もちろん計測値は異常なし。

9時を過ぎに今度は点滴。でも針が太すぎて入らない。最初の看護師さんはギブアップ。その後ベテランさんが来て、細めの針に変えて何とか2回目で点滴成功。ちなみに、この点滴の針の先は、術後3日まで差しっぱなし。

お昼を過ぎても呼ばれず、待ちくたびれた午後1時頃手術室へ。

ドラマとは違い、手術室ではBGMが流れ、リラックスムード。腰椎麻酔という部分麻酔なので、手術中はずっと起きてました。眺めるといろいろな医療機器が並んでいるのが分かります。やはり医療は装置産業。「ヒト・モノ・カネといったオペレーション・マネージメント大変だろうな」と思わず考えてしまいました。社会人生活も長くなると、どうしてもそういうところに気が行ってしまいます。

手術は、関節鏡を使って行われました。このおかげであまり患部を切らなくて良いのです。これを開発した人たちも大変だったろうなあ。

スタッフは、執刀医・アシスタントの医師・看護師複数名。見ていると絶妙なチームワーク。自分の位置からは手術の様子は見えないようになっています。でも、時々場合によっては説明があり、スタッフ同士の会話も聞こえます。なので、ドリル・ハンマー・ワイヤー・ステープルなどで、何かをしているのはわかります。道具の名前だけ聞いていると建設現場みたい・・・今思うと。

あっという間に時間は流れ、最後に手術室内でレントゲンを撮って終了。

手術室を出たら夕方4時を回っていました。

先生からの手術内容の詳細の説明は、まだもう一つ手術があるので、その後になるとのこと。多分夜の6時とか7時くらい。

「先生、お忙しいので大変じゃないですか?」と聞くと「大丈夫、次の手術は、これよりも簡単で時間かからないから」とのこと。

本当にタフです。頭下がります。使命感持って仕事をしているプロフェッショナルとは、こういう人のことを言うのですね。先生に手術してもらってよかった。

部屋に戻り、この日最初の食事をした後、先生が、写真を持って登場。

手術は成功!

「もうこれで一安心かな。歩けたら明日から松葉杖で歩いてもいいよ。無理なら車いすかな」

・・・とのこと。

無事に終わって、ホッとしました。

これでようやくクライミングと山への復帰のスタートラインに立てました。

ACL損傷して、偶然にもこのブログにたどり着いた方へ

ACL再建手術のついては、検索すると多くの病院で行われています。怪我をすると不安がいっぱい。「それってどんな手術?」「どうしたらいい?」「どこで手術したらいい?」と悩まれると思います。私もそうでした。

今は、ネットで病院も調べることが可能ですし、健康保険組合の相談窓口などもあります。あとは、自分がしているスポーツの専門家に相談するとか。

前向きな小さな一歩が、次につながります。