<回想録>
朝4時起床。
真夜中に雨音で一度目が覚めた。でも幸い出発時間には止んだ。 雨具をつけず5:25頃出発。
この日は、昼前に栂海山荘につく場合は、白鳥小屋まで歩く予定。ちなみに山と高原地図だと、栂海山荘まで7時間半、その先の白鳥小屋まで行く場合はプラス4時間かかり、全部歩くと11時間半は覚悟が必要。
久しぶりのヘッドライトでの歩行は、神経を使う。
6:11に朝日岳(標高2,417.9m)着。
どこからでも遠い朝日岳。その山頂に立てて嬉しい。
でもここは遥かなる道のプロローグ。
少し休憩し先を急ぐ。少し下ると吹上ノコルと栂海新道が見えてきた。
6:43に吹上げのコル着。特徴のある標識がお出迎え。
さわがに山岳会のお手製。いよいよ栂海新道へ突入!
長栂山に向かい進むと照葉ノ池。
歩いてきた道を振り返ると朝日岳は雲の中。予報通り雨が降り出した模様。その前に抜けられて良かった。
随分下りたけど、栂海新道は忠実に稜線をたどるルートなので、アップダウンが激しい。
秋の深まるアヤメ平、黒岩平を歩いていると、8月に歩いた裏岩手縦走の景色を思い出す。
ずっと眺めていたい。
でも先が長いからそうも行かない。
9:06に黒岩山。標高1,623m。
朝日岳から8百m近く下りたけど、栂海山荘までのコースタイムは、ここから3時間50分。
まだ全然気が抜けない。お腹も空いたので、小屋で買った鱒寿司を頬張る。
酢飯が美味しい。
休憩後も「登っておりる」が、延々と続く。10:13に「さわがに山」に到着。
栂海新道を開いた山岳会にちなむ名前。
50年位前の話だけれど、普通に歩くだけで大変なのに、開拓した方々の強い思いと行動力には尊敬という言葉しか浮かばない。
少し休みながら山並みを眺める。
道がずっと続いている。
進めど進めど、アップダウン地獄との格闘。
北又の水場の入口を通過。時刻は10:46。
稜線に出て進行方向を見ても、巻道一切なし。来る前に、この道を開いた小野健氏の本を読みましたが、記載の通り妥協ゼロです。
11:25に犬ヶ岳。ここまでで既に6時間経過。
栂海山荘はすぐそこ。
また少し休んで、もう一つお寿司を食べる。
それから歩いて栂海山荘へ!時刻は11:43。
ということでお昼前に着いたので先へ進みます!
(つづく)