冬になり、吹雪とか雪崩とか悪天候による山での遭難のニュースを、最近よく耳にします。自然は本当に怖いです。
さて、2012年12月1日(土)に、いつもお世話になっている登山スクールの「机上講座」が開催されました。
テーマは、その「冬の山」のお話。。
「えっ、冬山ってピッケルとか、12本爪のアイゼンとか使うの?」とビビりそうですが、登山スクールの1年生では、まだそんな道具使って山に登るだけの器量もありません。
1年生が登るのは、
- ダブル(2本の)ストックに雪用のバスケットつけて
- 6本爪アイゼン(軽アイゼン)を履いて登れそうな
そんな感じの冬山を想定。(関東だと奥多摩・丹沢とかで雪が降った時の対応)
関東でも冬になると、太平洋側を発達した低気圧(通称「南岸低気圧」)が通ると、ドカ雪が降るそうです。なので、「冬に低山に入って雪に遭遇することも想定して、本格的な雪山ではないですが、ちゃんと準備をしておきましょう」というのが、講習の目的の一つでもありました。ようするに「山なめるなよ 冬山編」(低山でも)という話。
何せ、下界が「最高気温6度」の時に、標高1,000mのところに登ると6度下がるから、気温は「0度」になるし、風が5mでも吹いたら、更に体感温度が「5度」下がります。つまり体感温度は、「マイナス5度」になるので、低山と言ってもあなどれません。
それを前提にいろんな有難いお話がありました。
前に書いたこととも幾つかは、重複しますが、大体次のような感じでした:
1. 服装はレイヤリングなどをして、低体温症にならないように。
2. 雪のあるところでは、ロング・スパッツをつけて、雪が入らないようにする。
3. アイゼンは、必要な時に直ぐに装着できるように、ベルトかラチェット式に。
4. アイゼンは凍傷になるから、手袋つけたままで装着できるように。
5. 冬山だと、凍らないものを行動食として持つこと。
6. 雪山だと、雪目になるからサングラスは必須
7. 紫外線対策で、日焼け止めも必要
8. 手袋もレイヤリングが必要(インナー・ミドル・アウター)
9. なので冬山に行く時には、それを想定した装備を持っていくこと
・・・まあ、覚えているのはこんなもんかな。毎シーズンこの手のことは、山雑誌に載っているので、おさらいがてら本をぱらぱら見るのもいいと思います。あとは、私のように机上講習とかに出て、それから実地をするとか。
私の場合は、この1か月後に雪になれるという意味での超初級編の「雪上訓練」もしました。雪国育ちじゃないから、なかなか慣れないんですねえこれが。(このレポートはまたします。)
ということで、またしても必要に迫られてお買物です。2012年最後のショッピング!
まずは、エバニューの6本爪。話で聞いた通り、脱着がラクチン。
もう一つは、ロングスパッツ。いろいろあったけど、今回は、ヘリテージの「サガルマータ ロングスパッツ・バックルフィックス」(舌噛みそうな長い名前)を買いました。
ちなみに、靴につけるアイゼンは、自分の靴をお店に持っていって合うかどうか確認して、実店舗で買った方がよいです。
この後、この6本爪アイゼンの脱着の練習を、雪のある屋外で時間測ってやらされることになるんですが、家では出来たのに、雪があると結構手こずります。
なので、慣れるまで、行く前の予習は何度やってもやり足りないかもです。
買った後、「軽アイゼン(6本爪のアイゼン)なんて、使う事あるのかな?」と私も思いましたが、その数か月後、下界で桜が咲いた後の4月に奥多摩の山の中で使うこととなりました。(やっぱり備えあれば憂いなしですが、その話は、また後日)
それでは本日はこの辺で~。
(おまけ)
山道具や山の言葉は、謎の「カタカナ用語」が多いです。これは欧米から来た登山用語が日本語化したものです。だから遡ると、元の言葉が、ドイツ語・フランス語・英語と様々です。ちなみに、今回出てきたアイゼンは、和製登山用語。ドイツ語のシュタイクアイゼン (独: Steigeisen) に由来してるんだって。