冬山机上講座の翌日に「槍ヶ岳トレーニング」の3回目ということで、埼玉県皆野町にある破風山(はっぷさん)に登りました。このルートを歩いていると、岩場があったり、クサリ場が出てきます。
「もう寒いから冬は山行かないの」という方も多いですが、私の場合は、「一度辞めちゃうと、面倒になるから、とにかく続ける」の精神で、考える余裕を自分に与えず、寒くなっても山でのトレーニングの予定を、がっちり組んでしまいました。
まあ、好きだから長続きするんでしょうね。
★山行日: 2012年12月2日(日)
★天気: くもり
★コース
※まず最初に、「秩父華厳の滝」があるので、それを見に行きました。
②秩父華厳前→大前集落(標高540m)→大前山(標高636m)→札立峠(標高550m)→破風山(標高626.5m)→風戸分岐→秩父温泉満願の湯(標高約220m)
※その後「秩父華厳前」まで戻り、そこから「昭文社」の地図には載っていない荒れた沢沿いのルートをとり、「大前集落」・「大前山」まで行き、そこからは、地図にもあるルートで「破風山」を目指しました。
行動時間: 休みも入れて4時間20分でした。
(注意)
②の「昭文社」の地図には載っていないルートは、私の場合山岳ガイドさんと一緒だったので問題なく歩けました。でも、「二万五千分の一の地形図」を使った「地図読みの勉強」をしていない初心者は、迷うのでやめた方がよいです。(知人の中にも、破風山でルートを誤り、ひどい目にあった方もいるので。)行くならわかっている人と一緒に歩きましょう。
★実際の様子
10時前に秩父華厳前のバス停に到着し、「秩父華厳の滝」を見てから、10:10に登山開始。荒れた沢沿いの道をどんどん上がって行きました。
11:30に大前山直下に、こんな看板を見つけました。
当り前のことが書いてありますが、やっちゃう人が多いんだろうな。
ちなみに、鎖場通過の時は:
①登り下りも「3点確保(3点支持)※1」が基本
②鎖に頼りすぎて、両手でつかんで体重を預けるのはNG。かえって鎖に振られ危険
という点に注意する必要があるそうです。
鎖場自体は、注意すれば特に問題なく登れました。(下の写真みたいな感じ。)
それから少し歩くと、奇岩「ノッキンボウ」という5m位の岩がありました。(漢字だと「如金峰」と書きます。)
看板があり、この岩が「如金さま」という神様としてあがめられていることが分かります。岩場って神聖な場所として認識されていることが多い気がする。
12:56に札立峠に到着。
こんな名前がついているのは、秩父札所の巡礼との関係からという由来の説明が書いている看板。(読めるかな?)人々が巡礼で行きかった道だったのですねえ。歴史を感じます。
分岐なので、こんな標識も立っています。
更に歩いて、13:13に破風山(標高626.5m)に到着。
破風山から南側を眺めると、秩父市内が見え、奥の方には武甲山が見えます。武甲山は石灰石採掘のため削られているのが分かります。
周りを眺めると、木々の葉の色が、晩秋を感じさせます。何となくさびしい感じがしますが、枯れていく中にも美しさを感じます。やはり日本の四季が、「侘び寂び」といった日本独特の美意識を日本人の中に作り出してきたのも、凡人の私でもこんな景色をみていると分かるような気がします。
13:30には猿岩(写真)の横を通過。少々ピンボケですが、よく見ると猿に見えるような気もします。
結局、14:30にはゴールの秩父温泉満願の湯に到着。
(補足)
※1 三点確保(三点支持)
手足の四点が、岩場やはしごをとらえた状態から、一点だけ動かすようにすること。(残りの三点は、まだ岩場をとらえた状態になっているのでそう呼ばれているそうです。)
これは、「登山の基本」の本で、「岩場の通過」の章には必ず説明があります。なので本を読んだり、実際に山岳ガイドさんと一緒に山を歩いてみると、ポイントを教えてもらえると思います。
★感想
低山ながら、岩場ありやせ尾根ありと、ちょっとしたアスレチック感覚で登れる楽しい山でした。前述したとおり、秩父華厳の滝から大前山までのルートが分かりにくいので、自信がない方は、「昭文社」の地図にもあるルートを歩いた方が安全だと思いますので、興味のある方は、その辺は研究してみて下さい。
★お役立ち情報のURL
埼玉県皆野町「観光協会」のURLに、破風山へのいくつかのコースの情報が載っています。
ここの中でも、「破風山皆野 アルプス~コースタイム4時間~華厳の滝登山口から」というタイトルで、昭文社の地図には載っていない「秩父華厳の滝登山口から大前山までの部分」が、写真付きで紹介されています。(天狗山に行ったり、下山ルートは、私が歩いた部分とは違いますが)多少の参考にはなるかもしれません。ただし、写真も季節によって周りの様子が違って見えたりするので注意が必要だと思います。
★温泉情報
下山後は、「秩父温泉満願の湯」に行きました。
http://www.chichibuonsen.co.jp/blog/2014/05/1116/
(使った地図)