<回想録>
八ヶ岳の横岳から硫黄岳への稜線歩きの日となりました。この日歩くところは、岩場ばかりですが、天気が気になります。
★日程: (2日目)2015年7月19日(日)
★天気:
(2日目)くもり→時々雨→くもり
★実際の様子
昼ごろに雨・場合により雷も予測されるため、この日は何と3時過ぎに起床。目を覚ましてもまだ真っ暗で、自分たち以外のパーティは、眠っています。声を発することもなく、仲間のみんなは静かにザックを持ったまま、1階の食事をとる場所に移動して、身支度を整えます。
朝食もお弁当という形でもらったので、それも食べてから、4時過ぎには小屋の外に集合。ストレッチをして4時半には、行者小屋を出発。この頃には、もう辺りは明るくなってきました。
まずは地蔵の頭を目指して地蔵尾根を歩きます。この尾根は、かなり傾斜が強く、登るにつれてハシゴが出てきたり、岩の露出している鎖場が出てきます。
ハシゴの手前で、念のためザックを下ろしてヘルメットを装着。稜線に出た時に風が強いかもしれないので、雨具の上着も身につけ、ついでに休憩。そうこうしていると、後続のパーティがやってきました。彼らは、ハシゴが先にあるにもかかわらずストックを出したまま。「おいおい大丈夫かいな?」とまたまた仲間の視線がストックに集まります。お願いだから怪我しないでねと思いながら、彼らを見送る。
ようやくハシゴを登り始めると、今度はさっきのストック軍団が手こずっているようでなかなか進めない。ハシゴの次は岩場・鎖場だから、ストックなんかもって上手く登れるはずがない。まいったなあ~。
あがっていくと結構高度感のある岩場。雲で周りが隠れているからよくわからないけど、慣れてないと怖くて上がれないかも。自分がここで何とも思わないのは、人工壁を登山靴で登る練習をしたり、岩場でクライミングをしているおかげだと思う。やっといてよかった。
岩場を歩いていると、昨日痛くなった足のくるぶしが痛む。この日は靴下を厚手のものに変え、靴ひももいつも以上にしっかりと締めたので、昨日よりはましだけど、やはり気になる。歩ききれなかったらどうしようかと少しだけ心配になってしまいました。
6:16にようやく地蔵の頭に到着。
周りは真っ白で何も見えない。おまけに雨が降ってきた。そして風も・・・。
このまま横岳方面に進むと、雷の予報も出ているので、雷が来た時には逃げ場がない。
結局、どうすべきか様子を見るために、ひとまず本来予定していた方向とは逆の赤岳方面に進み、赤岳天望荘でひとまず休憩をすることに。
1時間ほどコーヒーを飲んだりして時間をつぶす。「この感じだと、横岳行くのだめかな?」と思っていたら、やはり雷の恐れがあるので今回は横岳やめて赤岳に行くことに。
7:35に赤岳天望荘の外に出てみると、一瞬晴れ間が見え、雲の切れ目から富士山が見えました。
でも東側を見ると嫌な感じの雲が。これではやはり横岳には進めません。雨はやんだので、7:40頃赤岳に向けて歩き始めました。
8:24には赤岳頂上山荘付近に到着。
ここから阿弥陀岳方面をみても真っ白。
ここでちょこっとまた休憩して、8:40には赤岳山頂につきました。2回目の赤岳です。
今回も3連休なので、とっても混んでいます。
そして西側は雲に覆われて真っ白。
東側の清里方面も少しは見えますが、雲が多くて、刻々と状況が変わります。
文三郎尾根を下りてくると、登るはずだった稜線は雲に覆われています。行かなくて良かったかな?
阿弥陀岳もこの通り。
下山していると、登山道ではない沢筋を赤岳に向かって直登している登山者が・・・。ガイド陣も表情が凍りつきます。でも遠すぎで既に何もできない。夏になると増える不思議な人たちですが、今回はこの方が一番危なかった気がします。
変な人と言えば他にも。文三郎尾根は、階段が非常に多く、ここを上がってくるのもそれなりに大変ですが、階段を四つん這いになってあがってくるオジサマがいらっしゃいました。
他にもメタボ体型なのに、ハアハア言いながら上がってくる人たちとか。
こういう人たちを見ると「そんなにつらいなら危ないから登るのやめたら?」と冷たい視線を送ってしまいます。
夏山シーズン前に、誰も知らないマイナーな低山で、何度もトレーニングしている自分たちからすれば、体力無いのに山に来るのはリスク以外のなにものでもないと思うから。
そういえば2013年の2月号の「山と渓谷」には「太っている」ことや「普段運動していない」ことが、リスクになるって書いてあったよなあ。
夏になるとこういう人増えるし、妙なことに巻き込まれたくないから、メジャーな山に行くのはやめようかと思ってしまう。
気になることが多いけど、歩いていると、山の中腹にカモシカを発見。八ヶ岳で見かけたのは初めて。ちょっと気分が改善~!
10:48には行者小屋まで無事に降りて来れました。
とりあえず、雨と雷は大丈夫そうで、ほっとする。ここで20分ほど休憩。雨具の上着もいったんしまう。
そこからまた歩いて11:43には赤岳鉱泉に到着。5分ほど休憩し、北沢経由で堰堤をめざしました。
もう雨は降らないだろうと思っていたら、天気予報通りお昼を回ると、また雨がボツボツ降ってきました。今度は大降りになりそうなので、上下を直ぐに装着。
歩いていると、またまた傘の登山者が・・・。だめだ今回は。
堰堤を通りこし、美濃戸山荘に13:25に到着。ここでまた15分ほど休憩。
林道歩きをして、美濃戸口に着いたころには、雨もまた止み、時計をみると14:20でした。
何だか、雨に始まり雨に終わる山行だったなあ。
美濃戸口からは、バスで移動し、小淵沢の道の駅にある「延命の湯」につかって疲れをとり、仲間とビールで乾杯してから、帰路につきました。
★お役立ち情報:
スパティオ小淵沢「延命の湯」
(使った地図)
前回のブログを参照。