山行女 by つるぎ

2012年から始めた登山・クライミング・そしてそれにまつわる旅の記録。日々のつぶやきです。

芭蕉と親不知

この無雪期シーズンは、結果的に松尾芭蕉に所縁のある場所を歩くことが多かった。

鳥海山、月山、そして今回の親不知。

ここは北陸最大の難所。断崖絶壁だ。

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現在は人が海側を歩くことはなく、国道8号線がトンネルや海沿いにへばりつくような形で通っています。その工事は困難を極めるものだったでしょう。

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そんな天下の険を、昔の装備で歩くのは相当大変だったと思う。かの芭蕉も、奥の細道でこう記している。

「今日は親しらず・子しらず・犬もどり・駒返しなど云(いう)北国一の難所を越て、つかれ侍れば、枕引よせて寐(いね)たるに・・・」

今風に言うと:

「今日は親知らず・子知らず・犬戻り・駒返しといった北陸一番の難所を越えて、すごく疲れちゃったので、枕を引っ張り出して寝てたら・・・」

みたいな感じかな。もちろん芭蕉先生はこんなにラフな言葉は使わないでしょうけど。

芭蕉が現代人だったら、俳句の575の代わりにTwitterでつぶやき、紀行文はブログに、動画や写真はインスタにアップしてたかも?!

・・・と想像すると面白い。

ちなみに奥の細道の総歩行距離を調べたら約2,400km。

歩いた日数は調べると様々だけれど、今と違って歩くことが旅の基本だった時代。

現代人に比べれば、健脚だったんだろうな。そう考えると、芭蕉の「伊賀忍者説」も信じてしまいそう。その健脚あやかりたい。

★おまけ

芭蕉の足跡や親不知の説明が現地には、あります。

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また親不知のジオラマも。

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いずれも親不知観光ホテルのすぐ側にあります。